今回は「意識の低い人間が医学部に入るな」という言葉をテーマに記事を書いていきます。
「意識の低い人間が医学部に入るな」
「意識の低い人間が医学部に行くな」という言葉には次のような意味が含まれています。
「成績だけで医学部に行く奴どうかと思う。(俺は志があるのに医学部には合格できていない。それなのに、医学に対する志があんなにも低い人間がどうして医学部で勉強しているのだ!意味が分からん。どういう根性しているんだ。)」
このような言葉は、主に浪人生や医学部に行くことをあきらめた人が、自分の志と医学部生の志の高さを比べて、言っているような気がします。他にも、町の人や評論家の方は、「成績だけで医学部に行くやつどうかと思う。(成績高いだけの人は人間性がおかしかったり、冷酷な人が多いイメージ。できれば心温まる優しいお医者さんが増えてほしい。)」と言っていることが多いです。
今から、これらの意見、つまり、
「俺より医学部生の方が意識低いぞふざけんな」
「できれば頭の良いだけの人ではなく、優しい先生に見てほしい」
という二つの意見に僕からの意見を書いていきます。
「俺より医学部生の方が意識が低い」(浪人生や医学部をあきらめた人)
このような意見を言う人にはまず、「あんたこそ、しっかりせえや!」と言いたい。
確かに、医学部生の中には医学への志が高くなかった人が入学している。これは事実ではあります。
ただ、そういうのであれば、まずあなたが医学部に合格しましょう。あなたの方が医学への志が高いのであれば、どうして、医学部に入ってしまう「偏差値バカ」より勉強しないのでしょうか。
大学入試までは、ぶっちゃけ「産まれてきてからの勉強量」が偏差値を決定すると言えます。あなたの方が意識が高いと思うのであれば、まず、勉強をたくさんして合格しましょう。
医学部合格は良い医者になるためのスタートラインでしかありません。たかだか大学入試でこけていては、良い医者にはなかなかなれません。
医学部は合格してからがスタートライン
「頭が良いだけの先生に診てもらいたくない。」
これは確かにその通りです。ただ、
- 医学知識はたくさんある(勉強はたくさんした)けどそっけない医者
- 医学知識には乏しいが、一生懸命頑張っている医者
この両者を比べたら(どちらも医者としては微妙ですが)前者の方がまだましです。
医者は「人の命を扱う」仕事です。どれだけ優しくても、一生懸命やってくれる先生でも、医学知識に乏しいならば、医者失格でしょう。
前者もまた、性格に難ありという事で、医者としての適性は微妙ですが、「知識がある」という医師の必要条件は満たしていると思います。
ただ、「そっけない医者」に見てもらうのは僕もいやなので、「意識の低いままに医学部に入った人間の意識を、大学生活でどう高めていくか」といった医学教育の改善が大切かと思います。
しかし、個人的には「医学部に入ったけど、医学への意識が低い人」は医学部生活の中で留年して退学・除籍をくらったり、医師国家試験に合格しないままでいたりすると感じます。医師になっている人は「医師になりたくて6年間頑張った」人ですから、そこまで医学に対する意識は低くない事が多いでしょう。