今日は、「高校」の部活の話です。(医学部の部活については:医学部の現実4~部活事情)
一般論
一般的には、皆さん高校生の間は部活に入るのではないでしょうか?僕の高校では帰宅部もそこそこいましたが、多くの人は何らかの形で入るのかなと思います。
よく議論されるのが
- 所属するべきは運動部か文化部か?
- いつまで部活を続けるか?(僕の高校は最終的に3年の夏まで続ける人は学年の半分程度)
そういう話題です。
まず最初に、「高校時代の部活」の一般論をまとめます。
部活のメリット
運動部のメリット
運動部に所属するメリットは以下の通りです。
- 体を鍛えられる
- 部活と勉強の切替ができるようになる
- 上下関係の中で成長
- 時間管理能力がつく
いわゆる「運動会系」的な能力が身につきます。
文化部のメリット
文化部のメリットには以下のようなものがあります。
- 文化的才能を伸ばせる
- 運動部より制約がないところが多い(運動部よりきついところもある)
- 疲れない部活に入れば、帰宅後、疲れのない状態で勉強ができる
いつ部活をやめるか
(あくまで僕の高校の一般論だと)高3の夏まで続けた人は、模試等の成績で、最後の伸びがすごい。「最後まで続ける強い意思・継続性が大切」こんな意見が多いです。
医学生(僕)の考え
部活に参加すべきか?
「部活に参加するべきか?」という質問に対する僕の答えは「イエス」だ。
部活というのは、外的注意をもつ良い機会であり、勉強にも良い影響を与えるからです。(一度この記事を読むと良いかもです)www.medudent.com
- 勉強⇒内的注意(問題をうんうん考える)
- 部活⇒外的注意(外に注意を向ける)
となります。
内的注意、外的注意、どちらもしっかりやるべきだし、運動もしっかりしておくと良いです。(科学的に、部活をやるべきというのは明白であります。)
他にも、体を動かすことは、「脳の成長にも役立つ」といわれています。また、楽器などの演奏も、脳を活性化させるらしいです。このように、部活動は必ずしも時間の無駄ではなく、受験に結び付く部分もあるのです。
高3まで部活やる?
「高校三年生まで部活を続けるべきか?」という質問に対して、僕は明白な答えは持っていません。シンプルな答えは「どっちでもよい」でしょう。
多くの先生は、部活はやるべきだといってました。(一般論)
僕は、「どっちでもいい」と思います。
僕の体感ですが、受験を終えたときには、高2で部活をやめた人も、高3で部活をやめた人も、最終的には「皆同じだったな」という印象です。詳しくは以下に書いていきます。
受験直前に伸びる?
「高校3年まで部活を続けると、受験直前に成績が伸びる」という人がいます。これに対して、2つの意見を書きます。
- 「受験直前期に成績が伸びる」という噂は信じすぎるべきではない
- 「皆」受験直前期は成績が伸びるものである
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
「受験直前期に成績が伸びる」という噂はあまり信じすぎないほうがいい
正直なところ、「部活やっていれば受験期直前に伸びる」という話はあまり信じすぎないほうがいいです。
それは、一部の、「本当に勉強してなかった人」が、夏から勉強を初めて、そこからずんずん成長するから「部活やっていれば受験期直前に伸びる」と言われるのです。「もとから勉強していれば」受験直前期に周りを圧倒するほど成績を伸ばすことは珍しいと思います。
「勉強して0点から70点にする」のと「勉強して70点から90点にする」のでは、後者のほうが難しいです。
部活動を一生懸命やっていた人は、0点状態からのスタートですから、成長しやすいです。そのため、「部活やっていれば受験期直前に伸びる」皆成績が伸びると言われているのではないでしょうか?
でも、受験直前に伸びる
受験期直前、皆成績がぐんと伸びます。
中高一貫でない人は、高校の学習を終えるのが、高3の夏です。そこからやっと、高校での学習内容について、しっかりと復習することができます。ここで改めて何度も復習してみると、昔、難しかったと思っていた問題が、すぐに簡単になったりします。(記憶が定着しているから)
復習・演習・模試を行う秋には、努力した分だけ成績が伸びます。そのため、この時期に集中できる生徒は、成績が伸びます。この時期は頑張ればみんな成績が伸びるのですが、「夏まで部活をしていたから皆に出遅れている」と多少の焦りがある、部活生は伸びる可能性は高いです。
皆、受験直前期、秋・冬に成績が伸びるため、この時期、頑張れば伸びます。部活動性は、その努力の結果が見えやすく、集中力も高くなりやすいということです。
行きつくところは同じ?
「僕の体感ですが、受験を終えたときには、高2で部活をやめた人も、高3で部活をやめた人も、最終的には『皆同じだったな』という印象です。」と書きましたが、要するに、
- 高校3年間部活を頑張った人は、秋冬死ぬほど頑張る人が多い
- 高校2年生で部活をやめた人は、多くが、ダラダラと勉強する
結果的にトータルで勉強量は同じになることが多いということです。
結局のところ
ただ、全員が全員、「高校3年間部活を頑張った人は、秋冬死ぬほど頑張る」わけでもなく、「高校2年生で部活をやめた人は、多くが、ダラダラと勉強する」わけでもありません。結局のところ、以下のような人が「真の受験の勝者」となります。
- 部活を続けながら、高3の間も部活をやめた人並みに勉強も頑張って、最後の最後まで集中し続けられた人
- 部活をやめて、その時間、しっかり勉強して、最後、部活をやめた人に追われながら、尻に火をつけて最後まで頑張った人
この2パターンが一番グングン伸びると思います。
「部活やってる人は最後に伸びるから」とか言い訳して、部活している間、勉強をほっぽり投げても良いわけではなく、逆に「部活やめたから時間あるわ」と言って、ぐだぐだ勉強してもいけないということです。
なんにせよ「集中して」勉強しなくてはいけません。
やっぱり先行逃げ切りが有利。「夏まで部活動をすると有利」は嘘!メリハリ!
「夏まで部活動をすると有利」とは言いますが、実際は逆のことが多いと思います。例えば、以下の二人では、どちらが受験で勝利しやすいでしょう?
- 有名中高一貫校でコツコツやってきた生徒
- 甲子園出場まで努力した高校球児。それまで野球ばかりやってきた。夏から必死に努力している生徒
前者の方が受験で有利なことは明らかです。だから、「夏まで部活動をすると有利」ということはまやかしです。やはり先行逃げ切りが良いです。ただ以下の二人ではどうでしょう?
- 毎日だらだら生きてきて、高校3年間だらだらと勉強はしている帰宅部の生徒
- 毎日数少ない時間に集中して勉強し、高校3年間部活を頑張った、(メリハリを持ってやってきた)夏から勉強に絞って集中
この二人では、後者の方が有利でしょう。要は「メリハリを持って」「集中して勉強するべき」ということでした。