医学部事情

医学部多浪の現実と末路

今回は医学部多浪について書いていきます。

浪人生はどれだけ合格するか

まずは、「医学部浪人生」の内、どれくらいの人が医学部に合格するのでしょうか?まずは、下の文章を見てください。

文部科学省が発表した2014年度の「学校基本調査」によると、2014年度に医学部に合格した8,565名のうち、現役合格をしたのは3,283名でした。それ以外のほとんどが浪人生ということになり、その割合は医学部合格者全体の62%にも及びます。全大学全学部の合格者のうち浪人生が占める割合は16%ほどのため、いかに医学部合格者に浪人生が多いかがわかります。

16万2444名いた2014年度の医学部志願者のうち、2015年3月に高校卒業予定の現役生は5万7207名でした。およそ10万5000名近く、志望者全体のうち65%ほどを浪人生が占めていたということになります。2014年度の大学受験生のうち、浪人生が占める割合が24%ほどです。このデータを見ると、医学部には「浪人してでも医学部に入りたい」という強い思いを持った人が数多く集まってきていることがわかるでしょう。

http://www.bigbang-web.jp/mfg/student-who-failed-entrance-exam/より

この文章からわかることは、

  • 医学部志願者の65%は浪人生
  • 医学部合格者の62%は浪人生
  • (医学部志願した浪人生一部はまた浪人もしくは医学部以外に入学していることが多い)

という事が分かります。今回は僕が知る、「医学部多浪」のうまくいかなかった具体例・医学部合格後の現実の2つの内容について書いていきます。

「医学部多浪」のうまくいかなかった具体例

志望校を下げたW君の話

W君は地方でも有名なA大学の医学部志望でした。W君は現役時代、一浪時代、二浪時代と、3年連続してそのA大学の医学部を受け続けました。しかし残念。三年連続不合格。最終的には、私立のB大学と、国立後期試験のC大学に合格して、そちらに進学していきました。

このように、医学部志望者は「志望校のランクを下げる」ことで浪人を回避していくことが多くあります。

医学部に入るまでより、医学部に入った後の方が大変とも言われますから、さっさと合格して次のステージに進むのもまた得策でしょう。

学科を変えたX君の話

X君はW君同様、A大学志望でした。そして、またW君同様、一浪時代、二浪時代と、3年連続してそのA大学の医学部を受け続けました。しかし残念。三年連続不合格。最終的には、A大学の医学部以外の学部に進学しました。

このように、「大学の名前にこだわる」人は「学部を変える」と言う選択肢もありです。

以上のように、

  • 学校を変える
  • 学部を変える

という選択で、受験を乗り越えていった人は多くいます。色々な選択肢をとって、受験を終える人がいるようです。

浪人を続けるか否かは自分次第です。後悔のない選択をしていきましょう。

医学部合格の末に待つ現実

こちらの記事「医学部における現役生と浪人生の関係性」について書いてあります。こちらの記事でも書いてありますが、以下の特徴があります。

  • 現役生のほうが勉強に対する要領が良い場合がそこそこ見られる(ただ誤差程度)
  • 現役生と浪人生は分け隔てなく関係を構築できる

ぶっちゃけ、良くも悪くも、「入ってしまえばみんな一緒なことが多い」です。あまり入学後のことは心配する必要はありません。(僕の知り合いに「私、入学後、年取ってみられないやろか(一浪)」と心配している友人がいましたが、そんなことを気にするだけ無駄です。)

医学部多浪は悪いことではない

私の知り合いの多くに、「将来のことを考えるとこれ以上は浪人できない」と言い、医学部受験をあきらめる人もいます。自分も、現役合格を取りたくて、受験生時代、志望校を下げて受験をクリアした口です。ただ、丹生gくしてから思ったことは、「いやいや、同学年に年上が多すぎる。」ということです。上にも書いた通り、医学部生の多くは浪人生です。自分の知り合いの中には

  • 医学部以外を卒業してから医学部に再受験した人(実質5浪程度)
  • 他の医学部に入学していたのに、別の医学部に入学しなおした人(実質3浪程度)
  • シンプルに8浪

など、年長者がたくさんいます。あまり年齢が上になったからと言って悲観することもない気はします。

ただ、一点気を付けてほしいのは、「苦労して入学したからと言って、それが偉いわけでもなく、そこがゴールなわけでもない」です。入学後に自己研鑽を積むことが大切です。