この記事にも書いてある通り、医学部から、社会人になるときにいろいろな選択肢があります。医学部に行っても必ずしも医師にならなくてはいけないわけではありません。最近、
- 医者よりも研究したいなあ
- 医者も研究はしているけど、患者さんを被験者にした研究ではなくて、健常者を被験者にした研究がしたいなあ
- 基礎研究って意外と面白いところもあるなあ
なんて思うわけです。
そんなわけで、今回は「医学部で医師にならずに研究者になる」道について書きます。
医学部から研究者は生まれにくい
まずはじめに書きましょう。医学部から研究者は生まれにくいです。なぜかと言いますと、以下の理由があります。
医学部は6年間もある(研究者としてスタートするのは他の学部より2年間遅れる。他の学部は4年生で卒業だから。)
医学部以外では特定の分野について学習するゼミや卒業論文がある。(医学部に卒業論文はない。医学部では臨床医を育てるため、6年間のほとんどは臨床医になるための授業や実習の時間となります。)
このような理由から「医学部より他学部の出身の方が研究者になりやすい」と言えます。医学部から研究者になりたいのなら、自分で何かしらの努力を重ねなければなりません。
研究者になるには
研究者になるにはどうすればよいのでしょう?研究者には
- 基礎医学の研究者
- 臨床医学の研究者
とあります。
臨床医学の研究者
臨床医学の研究者はよくあるパターンで
- 医学部を出る
- 医師国家試験に合格して医師になる
- 研修を終える
- 研究室などに所属する
というルートをとれば、研究者になれます。
基礎医学の研究者
臨床医学の研究者と異なり基礎医学の研究者へのルートは多岐にわたります。
- 医学部以外の学部を卒業して医学部で研究者になる。(大学院等に進む)
- 医学部を卒業して医師免許をとらずに、大学院に進学
- 医学部を卒業して医師になってから基礎系の研究室に進む
以上3つのルートがあります。
医学部出身者の基礎医学の研究者へのルートのおおくは3のルートになります。(2のルートをとる人はほとんどいません。僕は一人だけ知ってますが・・・。2のルートをとるくらいなら、医学部以外に進学して、1のルートをとったほうが、早く研究者になれますし、2のルートだと何のために医学部に行ったのか分かりません。折角医学部に入ったのだから、医師になってから研究者になる人がほとんどです。)
研究者は不人気
「研究者」と言えば響きは良いですが、医学部では不人気です。
- 給料が臨床医より低い
- 臨床医は職が安定するが、研究職は安定しない
以上のような理由から、医学部出身の研究者は減っているようです。