「総合大学医学部か医科単科大学かー?」大学受験の志望校決めに多少は影響してくる考えです。
大学入学までは、総合大学医学部か医科単科大学かどちらが良いかなどは分かりません。自分も高校生のころは、漫然と、
- 「総合大学の方が色々な分野をカバーできそうだな」
- 「単科医大の方が入試が難しいな」
くらいにしか思っていませんでした。入学するまではその程度の印象でしたが、入学してからは両者は全く異なると感じています。その違い等見ていきましょう。
単科医大と総合大学医学部
単科医大と総合大学医学部の定義を確認しておきましょう。
- 単科医大:「〇〇医科大学」:学校の中に医療系学部(医歯薬)しかない
- 総合大学医学部:「〇〇大学医学部」:あくまで医療系学部は多くの学部の中の一つ。他に文系の学部などが存在。
このような違いがあります。
どっちが良いかと言われたら、、答えはもちろん、「それぞれ一長一短」。では、これらの違いを見ていきましょう。
在学中の違い
在学中の違いはほとんどない
在学中の違いはほとんどないと言ってよいでしょう。
医科単科大学にしても、総合大学の医学部にしても「医学部の人間としか付き合いがない」ことが多いです。(単科大学はもちろんだが、総合大学にいても、医学部の人間が他学部と絡むことは少ないです。「医学部には医学部独自の部活があったりする」ためでしょう。参考記事↓)
勉学の違い~医大>医学部(@進捗)
医大と医学部では、医大の方が、勉強のスピードが速い気がします。
総合大学の医学部は、(文系含めた)他の学部と一緒に、一般教養を受けたりする機会が多く、「完全なる医学部独自のカリキュラム」とは言えません。
一方で、医大では、医療系学部しかいないため、「全てのカリキュラムが医学部向き」となります。(カリキュラムがほとんど固定化されているとも言えます。)
そのため、医大の方が、医学部専門教育を先に受け始めたりします。授業の進捗は「医大>総合大学医学部」となることが多いです。
部活動の違い
学校公認か非公認か
上の記事(医学部の現実4~部活事情 – 医学生の解釈(ブログ))で書いてある通りですが、総合大学には、「医学部独自の部活」があります。例えば、
- 医学部バスケ部
- 医学部サッカー部
学校全体で見れば、これらは「サークル扱い」、医学部から見れば、「医学部の正式な部活扱い」となります。そのため、学校全体で言えば、「医学部の部活はサークル扱い」を受けるわけです。
ただ、医か単科大学に関して言えば、「医学部の部活」はそのまま「学校全体の部活」となり、「学校の公式な部活」となります。学校のすべての福利を受け取ることができます。
部活の多さ
ただ、総合大学の部活にも強みがあります。
総合大学医学部の人間の多くは「医学部〇〇部」に所属しますが、それ以外にも、「学校公認の色んな学部の人が所属する部活」にも所属できます。そのため
- 他学部の人と知り合いが作られる
- 部活の種類が多い
等のメリットもあります。
卒業してからの違い
卒業してからの違いは「人によってはある」という感じです。
例えば、研究をするなら、分野横断的な研究ができるのは総合大学です。医工学、医療情報学などは、工学部等と連携する必要があります。そっちの道にいくには、総合大学の方が特だったりもするでしょう。
「医科大学を出てから、総合大学の医学部に行く」という選択肢もありますが、多くの人は、自分の学校関連の大学院に行ったり病院に行ったりするでしょう。
「卒業してからの、進路の広さ」は総合大学の方が広いかもしれません。(まあ、医者以外の道に行く人はごく一部ですから、そこまで違いはないかもしれません。それよりも、「医学部に歴史があるか」などの方が、卒業してから大きな違いを生むと思います。医大かそうじゃないかなんて大した差には感じないです。少なくとも学部生の今は。)