医の倫理学

医の倫理学7~生殖補助技術

今回は生殖補助技術・救世主兄弟など「出産」に関連した内容を学習します。次回出生前診断と人工妊娠中絶についての記事を書きます。

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(今回は「産む」思考だが次回は「産まない」思考ぜひ対にして読んでみてください)

生殖補助医療Assisted Reproductive Technology

生殖補助医療とは

生殖補助医療、Assisted Reproductive Technology(ART)とは不妊症の診断・治療において実施される専門的な医療技術の総称です。

例えば以下の物が生殖補助医療ARTです。

  • 人工授精
  • 体外受精
  • 代理懐胎・代理出産(代理腹と借り腹)
  • 受精卵凍結など

それぞれ以下のように定義されています。

  • 人工授精AIH/AID:父親から精子を取出し、母親の体内に入れる
  • 体外受精IVF:妻・夫、又はそのドナーから精子や卵を取出し、人の手で受精させ、それを母親の体に入れる
  • 代理懐胎・代理出産:妻・夫、又はそのドナーから精子や卵を取出し、人の手で受精させ、それを代理の親の体に入れる

倫理的問題

ここで、ドナーや代理の母が親になるのかならないのか?

子供は

  • 自分は生殖補助医療のおかげで生まれたとの事実
  • 遺伝的に別の親がなどの事実

を知る権利があるのか?、などが議論されています。

子供に対し、父親が「〇〇君は僕の本当の子供ではないのだ」なんて言えば、子供はショックを受けるでしょう。

父親が父親としてふるまえるかも疑問です。

また、子供がそれを知った時に「本当の父親に会いたい」と言ったら、会わせるべきでしょうか?本当の父親が会いたくないと言ったら?

難しいです。

日本では

日本ではARTによって生まれた子供がたくさんいます。女性カップルの間にも子供がいたりします。

およそ、40人に1人程度の割合でARTで生まれた子供がいます。小学校の教室を見渡せば、クラスに1人はいる割合です。

救世主兄弟

救世主兄弟とは、「移植が必要な難病の兄や姉のために生まれた子供のこと」、つまり、ドナーになるために、生まれてきた子供のことです。

例えば、子供に骨髄が必要だったとします。骨髄は兄弟間で移植できることがあります。第三者となると骨髄移植は難しいです。

この子供のために、「骨髄移植のための兄弟」を作ってしまおうとする考え方です。

ただ、ここには問題があって、

  • 「兄(姉)のために生まれてきた子供」とレッテルが張られる子供はかわいそうではないのか?
  • 子供のアイデンティティは大丈夫なのか?

と問題になっています。

まとめ

  • 今回は生殖補助技術・救世主兄弟など「出産」に関連した内容を学習しました。
  • 自分はこれらの行為に賛成か反対か?
  • どこまで認めるべきなのか?

考えてみてください!次回↓

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