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「髪の毛」の象徴的意味を考える~髷を切ること・断髪

 ガチガチの理系の僕ですが、以前文系チックな話を書きました。

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以前もこんな文系チックな話を書きましたが、割と好評でした。実は、「歯骨供養」で検索をかけると、この記事が上から1-2番目に出てきたりもします。(ちょっとうれしい)

今回は「髪の毛」について考えていました。

 

髪の毛の意味~自己表現

アタリマエのことですが、髪の毛は、頭皮を守るためにあります。生物学的にはそれが正解でしょう。ですが、今回はもっと「社会的意味」について考えようと思います。

髪の毛の意味を考える上では、まず、「髪の毛を失う」状況から考えてみましょう。

  • 断髪:髪を切ること。長髪を短く刈ったり、まげを切り落とすこと。(まげを切り落とすとは現世に未練を残さないということ!?)
  • 頭を剃る:坊主になること。

とりあえず、この2つの言葉から、簡単な(直接的な)髪の毛の意味としては「髪の毛は現世とのつながり」といえるでしょう。ですが、なぜ、「髪の毛」=「現世とのつながり」と言えるのでしょう。私としては、

「髪の毛」=「自己表現」

が一つのポイントとなると思います。

 

現代のヒトも、髪型や髪の色で自己表現をしています。自分を美しく見せたり、人と差別化を図ったりします。

昔の人も、髪の毛が社会的立場を表したりしました。例えば、ちょんまげは冠などを載せるための髪型です。また、江戸時代の髪型には多数の種類があり、身分や職業、年齢が判別出来るようになっていました。

つまり、髪の毛とは、「自己表現の場」と言えるでしょう。髪の毛を失うということは、自己表現の場が失われるということで、「現世を離れる」ことにつながったのでしょう。

 自己表現の場としての髪の毛=他者の評価の髪の毛

自己表現を刷るということは、逆に他者にも評価されるということです。髪の毛の他者評価の古典的代表例として、「平家物語」を挙げましょう。

平家物語の登場人物の一人、斎藤実盛は70歳の武士です。斎藤実盛は出陣の前に、髪とひげを黒く染めていました。その理由は、「若者の中に白髪頭で混じり闘うのはみっともない。せめて若作りして討ち死にしたい」というわけです。

「白髪で討ち死にはみっともない」という他者評価を考えて、髪の毛を染めたのでした。

現代でも、「白髪を染めて黒髪に見せる」「かつらをかぶり、ハゲを隠す」といったように、「老いを感じさせないようにする工夫」をしています。髪の毛は、自己表現の場であると同時に、他者評価の場でもあると言えます。髪の毛には、「身分・年齢・個性」などが現れていると言えます。

まとめ

髪の毛は自己表現の場であるから、髪の毛は大切。髪型も大切。ハゲがだめというのではありません。スキンヘッドとして、自己表現を行うのも良いと思います。