病院について考察

職業感染

今回は職業感染について学びます。

職業感染は、医療に従事する者にとって、無縁ではない話なので、しっかり勉強しましょう。

職業感染とは

医療従事者は日々の業務において患者さん(病気の人・怪我を負った人)等と密接に接触する機会が多いです。そのため、感染症などにかかるリスクも高まります。職業の特質性から、感染してしまうものを、職業感染といいます。具体的には

  • 針刺し・切創
  • 血液・体液暴露
  • 空気感染
  • 飛沫感染

などがあります。

体液とは、体にある液体全てです。尿や唾液なども含まれます。医療行為を行う上では、これらはすべて、「感染性のあるもの」として扱います。

針刺し事故

とても頻度の高い、職業感染の一つです。

患者さんに使用した注射針などが、医療従事者に誤って刺さってしまうことで起きます。もちろん、針の先端には、患者さんの体液がついています。体液にはウイルスなどが付着していることもあります。HBV/HCVなどに、患者さんが感染していると、自分も高い確率でHBV/HCVに感染します。

血液・体液暴露

「手術中、患者さんの血液が飛び散ってしまいました。」この血液が目に触れたりしたら、大変危険です。これも針刺し事故同様に、感染を引き起こしてしまいます。

空気感染・飛沫感染

これも十分に起こりえます。

病院では、風邪にかかっている人が大勢います。その分だけ、医療従事者は、感染症にかかるリスクが高いことは一目瞭然です。

職業感染の予防

予防法には3つの軸があります。

  • 感染源対策
  • 感受性宿主(自分)の対策
  • 感染経路の対策

それぞれについてみていきましょう。

感染源対策

感染症は、感染源があるから起きるのです。つまり、病気の原因となる菌・ウイルスがいるから起きるのです。だから、洗浄・消毒・殺菌等を徹底することで、感染症のリスクは下げられます。

感受性宿主(自分)の対策

感染症対策として、ワクチンなども重要です。自分の身は自分で守ることも大切です。インフルエンザなどは、ワクチンで十分に防げます。

感染経路の対策

「針刺し事故」で感染が引き起こされるとは書きましたが、あくまで、これは「事故」です。注意を徹底すれば、感染リスクはかなり抑えられるでしょう。

フェイスシールドやゴーグルといったもので、目などを守ることも大切です。基本的に、血液・体液に触れる可能性のある所では、

  • 手袋
  • マスク
  • ガウン・エプロン
  • フェイスシールド
  • 手指衛生

といった個人防護具PPE(Personal protective equipment)を身に着けることになっています。

職業感染防止の重要性

職業感染は必ず防ぐべきです。

この理由としては、もちろん、「医療従事者が病気になっていては、医療が立ち行かなくなる」ということもあります。

ほかにも、医療従事者は、体が弱っている人に関わる機会が多いです。そのため、感染を大いに広めてしまう可能性もあるのです。

しっかりとした職業感染の防止は重要です。医療従事者が「体調悪くても無理して働こう」というのは、よくないことです。(病院内で感染を広げるため、むしろ悪影響でしょう。)そのため、体調が悪いときは、しっかりと休むことが大切といえるでしょう。